好きな歌が、心のささえになるとき【介護研究室】緩和ケアにおける音楽療法

目次
音楽療法は「聴くだけ」ではない
病院で、緩和ケアにおける音楽療法の講演会を聴く機会がありました。
音楽療法は、ただ音楽を流すことではありません。
音楽療法士が、患者さんの身体や心の状態を丁寧に観察しながら、音楽の力と人との相互作用を用いて支援していく、専門的なケアです。
緩和ケアが目指すのは、病気を治すことだけではありません。
身体的な苦痛、心理的な不安、社会的な孤立、そしてスピリチュアルな痛み――
そのすべてに向き合い、「その人らしさ」を支えること。
音楽療法は、その全人的ケアの一つとして位置づけられています。
緩和ケアにおける音楽療法の5つの作用

国内外の研究をまとめた報告では、終末期における音楽療法の効果として、いくつかの共通したテーマが示されています。
1.身体症状の緩和
疼痛、息切れ、倦怠感、吐き気など。
音楽によって緊張がやわらぎ、自律神経が整うことで、痛みの感じ方が軽減する可能性が報告されています。緊張がほぐれることで毛細血管が拡張し、皮膚温が上がるというデータもあります。
もちろん、薬剤に代わるものではありません。
けれど、苦痛をやわらげる「もうひとつの支え」としての役割が期待されています。
2.精神的苦痛の緩和
不安や抑うつ、焦燥感。
音楽は言葉よりも直接的に情動へ働きかけます。
理屈ではなく、身体の奥に届く安心感をもたらします。
3.人とのつながりを取り戻す
言葉でのコミュニケーションが難しくなっても、音楽は共有できます。
同じ曲を聴きながら手を握る。
小さく口ずさむ。
それだけで、そこに確かな交流が生まれます。
4.スピリチュアルウェルビーイングへの影響
終末期には、「自分の人生は何だったのか」という実存的な問いが浮かぶことがあります。
「Song of Life(人生の歌)」というアプローチでは、人生を振り返る対話を重ねながら、その人の物語を音楽として残します。
その曲は、ご家族にとっても大切な記憶となり、グリーフケアにもつながると報告されています。
5.ストレスからの一時的解放
音楽に身をゆだねている間だけは、病気のことを少し忘れられる。
深い呼吸とともに、「今ここ」に戻る時間が生まれます。
会場で感じた、癒しの本質
だいぶ春らしい暖かい日も増えてきました。
けれど日が落ちると、路面はツルツル。
まだ、凍れる寒さが残っています。
やっぱりこたつの中でぬくぬくと、
今日の講演会でいただいた温かさを思い出しています。
講師の先生の熱量。
どこか、同じ匂いを感じました。
私たちも、ほんのひととき日常を忘れ、
音楽そのものを楽しむ時間を体験させていただきました。
音楽は、上手に演奏するためのものではなく、
誰かの呼吸に合わせて、そっと隣に座るような存在なのかもしれません。
好きな歌を、小さな声で口ずさむこと。
その時間を、誰かと分け合うこと。
それだけで、その人らしさは、ちゃんとそこに灯り続けます。
オハナなこたつから、ひとこと
緩和ケアの現場で学んだことは、
特別な場所だけの話ではなく、
きっと暮らしの中にも息づいている。
完璧ではなくてもいい。
少し不器用でもいい。
足りないところを責めるのではなく、
重なり合える余白を残すこと。
音楽も、とも暮らしも、
きっと同じ。
体温のあるやさしさが、
静かに重なっていく。
この夜も、
寛容なやさしさに満ちあふれますように。
まとめ
バーチャルシェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。
リビングルームにはコメント欄がありますので、感想やつぶやき等々、よかったら書き込んでくださいね。いつも励みにさせて頂いております。
お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。

