心がこもった柚子湯に、やさしさがめぐった日──冬至のオハナなおうち日和

22日は冬至、一年のうちで、いちばん昼が短い日です。
冬至といえば、
かぼちゃを食べて体を養ったり、
柚子湯に入って一年の無病息災を願ったり。
昔から、寒さの底を迎えるこの日に、
人びとは暮らしの知恵と、ささやかな祈りを重ねてきました。
そんな冬至を前に、先日、いつもお参り用のお花をお願いしているお花屋さんから、
思いがけず柚子をいただきました。
「よかったらどうぞ」
そう言って手渡された柚子。
聞くと、店主さんのふるさとに暮らす、
90歳になる小学校時代の恩師が送ってくださったものだそうです。
今年は、庭先の柚子がとても豊作だったのだとか。
息子さんが帰省したときに、
「一緒に取ってくれたのよ」と、
とびっきりの笑顔で話しながら、 その爽やかな香りを、
そっと私の手の中に差し入れてくださいました。
そんなふうに、
人の手と、時間を重ねてきた柚子。
気づけばその柚子は、
わたしのところへ、そして訪問先へとめぐり、
入浴介助の時間に、
そっと湯船に浮かべられることになりました。
せっかくなら――
このあたたかさを、少しだけお裾分けしたくて。
冬至と柚子湯という、昔からの習慣
冬至に柚子湯に入る習慣は、
江戸時代ごろから続いていると言われています。
柚子の強い香りには、
邪気を払うという意味が込められ、
寒い冬を健やかに越えるための、
願いのようなものだったのかもしれません。
もちろん、これは治療や特別な健康法ではありません。
けれど、
季節の節目に「体をいたわる日」をつくることは、
暮らしの中で、心と体を整える小さな合図になってきたのだと思います。
入浴介助の時間に広がった、柚子の香り
入浴介助の時間、
湯船に柚子を浮かべると、
ふわっと、やさしい香りが広がりました。
「うわぁ〜、いい香り」
合成されたゆずの香りとは違い、
ほんの些細な香りなのに、
いつもより、どこかリラックスした表情。
お手伝いする私にも、
癒される香りがふわりと漂い、
その時間は、
お互いの笑顔が残る物語の1ページになりました。
お湯に浸かる時間は、
体を清潔にすることはもちろん、
体と心の緊張を、少しずつ和らげる時間でもあります。
いつもの日常に、
心あたたまる彩りを添えるように、
柚子の香りと一緒に、
季節を感じるひとときが流れていきました。
🍊オハナなこたつの中から、ひとこと
柚子湯が教えてくれたこと
あらためて思ったのは、
温かさは、
「何をするか」だけで生まれるものではない、ということ。
誰かが思いやりを育み、
誰かの手に贈られ、
手渡されたやさしさを確かめながら、
温もりを分け合い、
また、次のあたたかい気持ちが灯っていく。
単なる「お風呂介助」という言葉だけでは、
言い尽くせない時間が、そこにはありました。
その物語ごと受け取ったとき、
湯船の中には、
体だけでなく、心まで包むぬくもりが生まれるのだと感じました。
おわりに|冬至のオハナなおうち日和
寒さの底に立つ冬至は、
これから少しずつ、
光が戻ってくる日でもあります。
今年も、ここまで来ましたね。
そんな気持ちを胸に、
湯気の立つ時間を、静かに味わった一日でした。
また、引き続き温かな物語が、
そっと続いていきますように。
まとめ
バーチャルもリアルも、シェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。
リアルシェアハウスの進捗状況は順次ご報告できたらと思います。お楽しみに〜。
リビングルームにはコメント欄がありますので、一緒にこのシェアハウスを育みませんか?ぜひ教えて下さいね。
お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。

