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自分がちっぽけに感じる日、自己肯定感をそっと支える言薬®【言葉のお薬箱】

「自分なんて…」を、そっとほどく5つの処方箋

ふとした瞬間に、
「自分なんて…」と心の奥でつぶやいてしまう日があります。

SNSで誰かの活躍を見たとき。
仕事や家事で思うように成果が出なかったとき。
比べるつもりはなくても、気づけば自分がとても小さく思えてしまう──。

そんな日は、気持ちを無理に奮い立たせるよりも、
“ちっぽけに感じる自分”をやさしく包むことが大切です。

ここでは、自己肯定感が下がった心をそっと支える、やさしめの5錠をお届けします。
焦らず、深呼吸をするように、ひとつずつ読んでみてください。

🧭 この処方が効くかもしれない、あなたの今日

 ●誰かと比べて、自分がすごく小さく感じてしまう
 ●「自分なんて…」とつぶやきが漏れる瞬間がある
 ●SNSやニュースを見るたび、胸がざわつく
 ●なんだか、自分だけ立ち止まっているような気がする

そんな「ちっぽけに感じる日」こそ、
無理に背伸びせず、ここから先をゆっくり読んでください。
深呼吸をひとつ、胸の奥まで入れながら。

今日も“自分を削る薬”ではなく、“自分をそっと支える言薬®”を、どうぞ。

💊 今日の言薬® 処方内容

「どんな言葉も、あなたが“そうだ”と信じない限り、本当にはならない。」
 ─ エレノア・ルーズベルト

  • 効能: 他人の評価から自由になる/心の主導権を取り戻す
  • 用法: 批判や比較で落ち込みそうなときに唱える
  • 補足: 信じる言葉は、自分で選べばいい

「誰かの真似じゃなく、“わたし”という名の一流でありたい。」
 ─ ジュディ・ガーランド

  • 効能: 自分らしさを誇る/比較からの解放
  • 用法: 他人のペースに合わせすぎたときに思い出す
  • 補足: 一流の“わたし”は、唯一無二

「挑戦したあなたには、負け犬とは言わせない。」
 ─ 映画『リトル・ミス・サンシャイン』より

  • 効能: 挑戦そのものの価値を思い出させる
  • 用法: 結果よりも行動に意味を見出す日のお守りに
  • 補足: 立ち上がったこと自体がもう勝利

「誰かをすごいと思えるあなたも、もう“ちゃんと素敵”なんだよ。」

  • 効能: 比較に疲れた心のやさしい肯定
  • 用法: SNSや人の活躍に心がしぼんだときに
  • 補足: 誰かを素直に讃えられる人は、もう素敵

「あなたは、まだ知らないところで、誰かの支えになっている。」

  • 効能: 自分の存在価値の再認識/孤独感の緩和
  • 用法: 誰にも必要とされていないと感じたときに
  • 補足: あなたのやさしさは、ちゃんと届いている

🌸 オハナな縁側から、ひとこと

誰かのきらめきに、自分がかすんで見えるとき。
それは、あなたが光を見ることのできる、やさしい瞳を持っている証拠です。

人の輝きを見つけられる人は、
きっと自分の中にもあたたかい光を持っています。

だから、どうかその目を、自分にも向けてあげてください。

🌿 終わりに──言葉のお薬箱より

お昼のやわらかな光は、
朝のまぶしさや夜の暗さとは、少し違った景色を見せてくれます。

今日、このタイミングで読んでくれたあなたの心にも、
小さなやさしさが根づきますように。
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#ケアする人にもケアを

シリーズでお届けしている「言葉のお薬箱」
次回は、「自分を好きになれないときに効く、心の処方箋【言薬®5選】」を予定しています。よかったら、また心の処方棚をのぞきにきてくださいね。

言薬®とは

言薬®(ことぐすり)とは、緩和ケア科の医師の大坂巌氏が提唱した「思いやりのある肯定的な言葉は薬になる」という考え方です。

日本には古来から言霊(ことだま)という考えがあり、発した言葉にはこの世界に何らかの影響を与える力があると信じられています。元ザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長の高野登さんは、「食べたものが体を作り、聞いた言葉が心を作り、発した言葉が未来を作る」と言っています。

医療者が発する言葉も、患者さんやご家族にきっと大きな影響を与えているはずです。科学技術の進化に伴って、医療現場は大きく変わってきました。予約、受付、診察、検査、入院、治療などあらゆる面で、医療者も患者さんも新たなテクノロジーの恩恵を受けることができるようにはなりました。それでも、私たちが忘れてはならないものは、言葉のもつ力を意識することではないでしょうか。使い方を間違えれば、発する言葉は患者さん・ご家族だけではなく同僚をも傷つけてしまうことになりかねません。

哲学者の池田晶子は、「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。宗教でもなくて、言葉である」と明言しています。私たちは誰もが、自分が発する言葉で患者さんを癒すことができる尊い存在であるという証でしょう。120年前に発行された書籍の中で、ラルフ・ウォルドー・トラインはこう予言しています。「いつか、医師が身体を治療し、癒すのではなくて、心を癒し、それによって身体を癒すことを仕事にする時代が来るだろう。」

言葉は薬になるということから、「言薬(ことぐすり)」という考え方にたどりつきました。そして、より多くの人に広めたいという願いから、2023年4月には、商標登録(登録第6689605号)を取得することができました。私たち一人ひとりが、患者さん・ご家族の心を癒し、かけがえのない存在となるためには言薬が欠かせません。薬を処方できるのは医師だけですが、言薬は誰にでもいつでも処方することができるはずです。

みなさまにも言薬をご自由にお使いいただき、言薬を広める仲間になっていただければ幸いです。

社会医療法人石川記念会HITO病院 緩和ケア内科
岡山大学病院 緩和支持医療科 大坂 巌

※現静岡県きせがわ病院副院長として在職中です。

https://www.resume.id/works/470070c5b0a5afad

大坂 巌 医師

臨床対話コーチ
1964年1月27日東京都生まれ。 筑波大学第二学群生物学類卒業、筑波大学大学院環境科学研究科中退、千葉大学医学部医学科を卒業し、31歳で医師免許取得。医療者の対話力向上を目指し、コーチングスキルを活かした臨床対話コーチングを開発しました。 言葉は薬になるとの考えから「言薬(ことぐすり)」を提唱しています。
・日本緩和医療学会 指導医
・国際コーチング連盟 認定アソシエイトコーチ

https://www.resume.id/works/470070c5b0a5afadより

まとめ

── 言薬®を通して、オハナなおうちが願っていること

言葉は、すぐに答えを出してくれるものではありません。
でも、心の奥に小さなタネが眠っているとしたら、
言薬®は、そのタネにそっと水をあげるような存在でありたいと思うのです。

眠れない夜や、ひとりで抱えこみそうな日々のなかで──
ふとした言葉が、ひとすじの風になって呼吸を整え、
ひとかけらの光になって、あなたの心の中をそっと照らす。

「オハナなおうち」は、そんなふうにして
あなた自身があなたを支える力を、静かに取り戻していくお手伝いができたらと願っています。

あなたの中にある、まだ芽吹いていない強さややさしさが、
いつか、自分自身にも、誰かにもやさしく伸びていく日が来ると信じて。

今夜も、ここに来てくれてありがとう。
またいつでも、心に風を通しに来てくださいね。

バーチャルシェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。

リビングルームにはコメント欄がありますので、あなたの心に刺さった言葉をぜひ教えて下さいね。

お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。

\またのぞきにきてくださいね/
オハナなおうちの「言葉のお薬箱」では、
夜だけでなく、朝や、誰かを想う気持ちにも効く言葉をそっと準備中です。

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