がんばれないあなたへ。心がそっとほどける“言葉の処方箋”5選【言葉のお薬箱】

きっと、あなたにもある「がんばれない日」
「何をしても空回り」
「やる気が出ないのに、休むことすら許せない」
「誰かと比べて、自分だけ止まってる気がする」
そんなふうに、自分を責めてしまう日はありませんか?
でも、それって──
本当は、ちゃんとがんばってきた証拠。
エネルギーが切れているのに、無理して進もうとするからこそ、
心が「ちょっと待って」とSOSを出しているだけかもしれません。
「言葉のお薬箱」は、そんなあなたの味方です。
そんな願いをこめて、“やさしめの5錠”、静かにお届けします。
🧭 この処方が効くかもしれない、あなたの今日
●何もしたくないのに、しなきゃが止まらない
●朝から「今日はムリ」と心がつぶやいている
●SNSを見ては、自分だけが置いていかれる気がする
●ただ、誰にも会いたくない…
そんな「がんばれない日」こそ、
無理せずに、ここから先をそっと読んでください。
呼吸が浅くなっていたことに気づいたら、
ふぅっとひと息つきながら。
今日も“自分を責める薬”ではなく、
“自分をやわらかく包む言薬®”を、どうぞ。
💊 今朝の言薬® 処方内容
① 「何ができても、できなくてもいい。生きているだけで価値がある。」
― 渡辺和子(『面倒だから、しよう』より)
- 効能: 存在価値の肯定/自己否定の緩和
- 用法: 何もできなかった日、自分に優しく思い出して
- 補足: 他人と比べず、今ここにいる自分に〇をつける
② 「時には、ただ現れるだけで、精一杯の勇気」
― ブレネー・ブラウン(研究者/『ブレネー・ブラウンの勇気の力』)
- 効能: 無理しない自分を肯定する/出勤・登校前の処方
- 用法: 「何もできないかも」と感じる朝に唱えて
- 備考: “それでも来た自分”に気づくだけで十分です
③「君にいいことがあるように 赤いストローをさしてあげる」
― aiko『ストロー』
- 効能: 小さな幸せの予感を運ぶ
- 用法: 誰かの優しさに包まれる想像とともに
- 補足: 自分にも、そんなやさしさを向けてみて
④ 「ゆっくりでも 休みながらでも 歩いてく それが僕のリズム」
- 効能: 焦りの緩和/マイペースの再起動
- 用法: 周囲に置いていかれる気がしたときに
- 併用薬: 好きな飲みもの/散歩/朝の窓辺
⑤「がんばれない日は、心の休息日。大切なことが、静かに育ってる。」
- 効能: 回復力の支え/見えない成長の自覚
- 用法: 何もしていない自分を許したいときに
- 副作用: 少しだけ泣けるかもしれませんが、それでいいのです
🏠 オハナな縁側から、ひとこと
がんばれない日があるのは、
きっとあなたが、ちゃんと“がんばってきた証”です。
何もしないことが、
ほんとうは何かを大切に育てている時間かもしれません。
“動けること”だけが力ではありません。
“立ち止まること”にも、力があります。
あなたのリズムで。
あなたの深呼吸で。
今日という日が、そっとやさしく終われますように。
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🌱 終わりに──言葉のお薬箱より
言葉は、心のタネにしみこむ静かな雨のようなもの。
がんばれない日にも、
心の奥では、ちゃんと何かが育っている。
そんな想いで、今日も処方しています。
📂シリーズ記事はこちらから ▶︎📚オハナな図書室|言葉のお薬箱
シリーズでお届けしている「言葉のお薬箱」
次回は、「自分がちっぽけに感じる日に、そっと効く言薬®5選」を予定しています。
よかったら、また心の処方棚をのぞきにきてくださいね。
言薬®とは
言薬®(ことぐすり)とは、緩和ケア科の医師の大坂巌氏が提唱した「思いやりのある肯定的な言葉は薬になる」という考え方です。
日本には古来から言霊(ことだま)という考えがあり、発した言葉にはこの世界に何らかの影響を与える力があると信じられています。元ザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長の高野登さんは、「食べたものが体を作り、聞いた言葉が心を作り、発した言葉が未来を作る」と言っています。
医療者が発する言葉も、患者さんやご家族にきっと大きな影響を与えているはずです。科学技術の進化に伴って、医療現場は大きく変わってきました。予約、受付、診察、検査、入院、治療などあらゆる面で、医療者も患者さんも新たなテクノロジーの恩恵を受けることができるようにはなりました。それでも、私たちが忘れてはならないものは、言葉のもつ力を意識することではないでしょうか。使い方を間違えれば、発する言葉は患者さん・ご家族だけではなく同僚をも傷つけてしまうことになりかねません。
哲学者の池田晶子は、「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。宗教でもなくて、言葉である」と明言しています。私たちは誰もが、自分が発する言葉で患者さんを癒すことができる尊い存在であるという証でしょう。120年前に発行された書籍の中で、ラルフ・ウォルドー・トラインはこう予言しています。「いつか、医師が身体を治療し、癒すのではなくて、心を癒し、それによって身体を癒すことを仕事にする時代が来るだろう。」
言葉は薬になるということから、「言薬(ことぐすり)」という考え方にたどりつきました。そして、より多くの人に広めたいという願いから、2023年4月には、商標登録(登録第6689605号)を取得することができました。私たち一人ひとりが、患者さん・ご家族の心を癒し、かけがえのない存在となるためには言薬が欠かせません。薬を処方できるのは医師だけですが、言薬は誰にでもいつでも処方することができるはずです。
みなさまにも言薬をご自由にお使いいただき、言薬を広める仲間になっていただければ幸いです。
社会医療法人石川記念会HITO病院 緩和ケア内科
岡山大学病院 緩和支持医療科 大坂 巌※現静岡県きせがわ病院副院長として在職中です。
https://www.resume.id/works/470070c5b0a5afad
大坂 巌 医師
臨床対話コーチ
1964年1月27日東京都生まれ。 筑波大学第二学群生物学類卒業、筑波大学大学院環境科学研究科中退、千葉大学医学部医学科を卒業し、31歳で医師免許取得。医療者の対話力向上を目指し、コーチングスキルを活かした臨床対話コーチングを開発しました。 言葉は薬になるとの考えから「言薬(ことぐすり)」を提唱しています。
・日本緩和医療学会 指導医
・国際コーチング連盟 認定アソシエイトコーチ
https://www.resume.id/works/470070c5b0a5afadより
まとめ
── 言薬®を通して、オハナなおうちが願っていること
言葉は、すぐに答えを出してくれるものではありません。
でも、心の奥に小さなタネが眠っているとしたら、
言薬®は、そのタネにそっと水をあげるような存在でありたいと思うのです。
眠れない夜や、ひとりで抱えこみそうな日々のなかで──
ふとした言葉が、ひとすじの風になって呼吸を整え、
ひとかけらの光になって、あなたの心の中をそっと照らす。
「オハナなおうち」は、そんなふうにして
あなた自身があなたを支える力を、静かに取り戻していくお手伝いができたらと願っています。
あなたの中にある、まだ芽吹いていない強さややさしさが、
いつか、自分自身にも、誰かにもやさしく伸びていく日が来ると信じて。
今夜も、ここに来てくれてありがとう。
またいつでも、心に風を通しに来てくださいね。
バーチャルシェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。
リビングルームにはコメント欄がありますので、あなたの心に刺さった言葉をぜひ教えて下さいね。
お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。
\またのぞきにきてくださいね/
オハナなおうちの「言葉のお薬箱」では、
夜だけでなく、朝や、誰かを想う気持ちにも効く言葉をそっと準備中です。