ホーム > 図書室 > 🎍せめて味覚で年末年始を感じてくれたら⛩️

🎍せめて味覚で年末年始を感じてくれたら⛩️

一緒に楽しいひとときを過ごしたい!純粋に、ほんの少しだけ?のおせっかい屋さん087レンジャー活動日記です。幸せのお裾分けをどうぞ〜

食べること

健康な私たちとって毎日の食事の際には無意識に近い状況で、食べ物を口に入れて、歯で噛み砕き、ごくんと飲み込む嚥下を繰り返して、食事から栄養を吸収してエネルギーに変え、生命を維持しています。食べ物を口に入れて飲み込むまでの過程は、意外と複雑な仕組みになっています。

嚥下(えんげ)のメカニズム

嚥下とは、食べ物を飲み込むことです。この過程は5つの段階に分かれています。

認知期: 食べ物を見たり匂いを感じたりして、「おいしそう!」と思う段階です。
準備期: 食べ物を口に入れて、歯で噛んだり舌で転がしたりして、飲み込みやすい形(食塊)にする段階です。
口腔期: 舌を使って食べ物を喉の奥に送る段階です。
咽頭期: 実際に飲み込む段階です。とても短い時間(約0.5秒)で行われます。
食道期: 飲み込んだ食べ物が食道を通って胃に向かう段階です。

飲み込みの仕組み

飲み込む瞬間、体はとても賢く動きます。

①まず、口をしっかり閉じます。
②軟口蓋(なんこうがい)という上あごの奥にある柔らかい部分が持ち上がって、鼻への通路を塞ぎます。
③舌が上あごに向かって勢いよく押し上げられます。
④喉仏が上がって、すぐに下がります。
⑤気管に蓋をする喉頭蓋(こうとうがい)が下がって、食べ物が気管に入らないようにします。
⑥最後に、食道の入り口が開いて、食べ物が食道に入っていきます。

これらの動きは、ほんの一瞬で起こります。まるでからくり人形のように、体の各部分が連携して働きます。また大切なポイントとしては、飲み込む直前には息を止め、飲み込んだ後に、少し息を吐きます。体全体を使った協調運動なのです。

嚥下障害

嚥下のトラブルは嚥下障害といいます。前述のように複雑な協働運動であるがために、様々な原因から嚥下障害が起こります。「食べられない」とは命に直結するので、原因を究明し回復を図る治療が施されれる一方で、回復が困難な状態があれば代償する栄養補給について検討されます。

キィさんと味覚刺激ケア

キィさんは数年前から嚥下が難しくなり、経管栄養でエネルギー補給をされています。詳しい経過はプライバシーの観点からあえて触れませんが、ここ数年ずっとご家族さんの手厚いケアが介護の中心となり、体調の波も乗り越えてきました。ご家族は少しでもキィさんに喜んでもらいたいというお気持ちが介護の端々に感じます。キィさんのお気持ちを読み取ることが難しく、ごく稀にニッコリされたり、眉間に皺を寄せて嫌がる印象や、ぱくぱくとお口を動かしてお話しされますが残念ながら言葉を読み取れないことが多いのです。

そのような中で、元のようにお食事を食べていただくのは今は難しい体調ではあるのだけれど、せめて美味しい味を味わっていただくのはどうだろうかと、ご家族と主治医と相談しました。助言頂きながら、ご家族も賛成してくれ、味覚刺激ケアがスタートしました。
実際の手順としては、キィさんのお口をきれいにした後、不織布に味を浸し(有形のものは不織布を包んで)、舌の上に乗せて味わって頂きます。最初はお声がけにも何をされているのか理解できない印象を受けましたが、徐々に理解してくださり、反応が見えるようになりました。好きな味は舌をたくさん動かしたり、好まないものは口を動かさないことや閉じてしまって口を開けないこともあります。ニッコリされたり、梅シロップは酸っぱい表情に驚きました。果物の果汁、様々なジュース、栄養ドリンク、乳酸飲料、甘酒、おしるこ、味噌汁、おでん汁、煮物、ラーメン汁、冬至にかぼちゃスープ、クリスマスにはケーキクリーム、年末には年越しそばつゆ…etc 味覚から季節感や文化的な刺激へと広がりと深みを教えて頂いています。これからも一緒に楽しめることを楽しみにしています。

まとめ

今回の087レンジャー活動は、いつもの特別感はありませんが、日常のちょっとした積み重ねの幸せの共有には変わりありません。特に介護度が高い方の在宅生活は単調になりやすいので、私たちの訪問系のサービスが日常生活の彩りになれたらと願います。介護される方の存在そのものが、支援者をつなぎ、一緒に共有できることは、とても素敵なことだと感じます。『迷惑ばかりかけて』と仰る方が多いですが、あなたが居なければ、この幸せの共有はあり得ないのです。お世話になることも多いのは否定できませんが、迷惑じゃないこと、むしろ幸福を与えて下さることもたくさんあるのです。実はその幸福は大変気がつきにくいものなので、一緒に宝探しをするパートナーが必要なのです。ぜひ、その宝探しの旅にご一緒させていただけたら何より嬉しく感じます。

バーチャルシェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。リビングルームにはコメント欄がありますので、何かリアクションしていただけたら励みになります。お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。

シェアする