しあわせ増配中!おうちナースな7DAYS【オハナな管理人日誌weekly】2024.11.14〜11.19
Instagramで投稿中のオハナなおうちの『オハナな管理日誌』のweeklyバージョンです。ダイジェストというより、リライトや加筆をしていることが多いかもです笑。管理人のバイアスが100%かかっておりますが、在宅看護の枝葉としての読みものとして楽しんで頂けたら幸いです。
やさしさのタネというネタ②
《オハナな管理人日誌 2024.11.14〜11.15》
しあわせホルモン:オキシトシン
神経科学者Richard Tsienは、オキシトシンが神経回路に及ぼす作用を詳しく研究するために、学習や記憶に関与する海馬という脳領域の切片を調べ、2013年Natureにてオキシトシンが選択的に作用して神経回路内の「背景のおしゃべり」を静かにさせていることを発見し発表しています。え??「オキシトシンは信号の伝達度を向上させ、海馬系内の情報伝達能をほぼ倍増させました」それって、ノイズキャセリング役ということですか!!さらにマウスが他の個体のニオイを認識して注意を払う行動や、人の顔面認識能力を高めることも報告されています。これらの研究は、オキシトシンは子宮を収縮させるという原始的な役割にとどまらず、生活している環境、社会の中で必要と捉えられる情報が強く脳に刺激を与えるのを助ける働きを明らかにしたということと言えます。また2013年にはマウスが過去の思い出の環境に戻りたがる行動を引き起こしたのは、セロトニンと一緒に働いて報酬に反応しないように脳神経の興奮を抑えたことにあることを明らかにしています。
お次は心理学の分野です。
オキシトシンと投資ゲームを組み合わせた実験では、オキシトシンを鼻腔スプレーすることで、他人を信頼して自分の資金を任せようとする傾向が強くなることが明らかになりました。ちょっとこわい実験よね、騙されやすくなるってことですよね。その他にオキシトシン投与により他の人の眼の辺りに視線を向ける時間が増えたり、他人のわずかな表情から情動状態を推測する能力が向上することもわかっています。こうしてオキシトシンは社会的認知能力に極めて重要だと考えられるようになり、精神疾患、中でも自閉症スペクトラム障害の治療薬として有望視されるようになりました。障害によって、社会相互作用やコミュニケーションに問題がある場合が多く、従って社会的刺激の情報を適切に処理していない可能性があるため、オキシトシンによって症状の一部を改善できるのではと期待されています。現在、自閉症スペクトラム障害に対するオキシトシン投与療法の効果や、そうした療法が有効な患者群を把握するための小規模な臨床試験がいくつか始まっているところなのです。
オキシトシンは信頼感や共感性を高めるだけでなく、不安や恐怖の緩和にも関与しており、人との抱擁・手をつなぐなどのスキンシップや親しい人との会話によって老若男女問わず、脳内で分泌されることが分かっているじゃよ。
おうる先生の言葉にあるような考えが今の主流であると言えますが、このNatureダイジェストは次のような言葉で締めくくられています。
オキシトシンの「抱擁ホルモン」というイメージを払拭した方がいいと研究者らは言う。「オキシトシンは愛を生じさせることもなく、強い信頼を引き起こすわけでもありません」「我々が陥っている問題は、1つの単純な答えをつい探そうとしてしまうことです。オキシトシンは、ある患者集団で機能するのかしないのか、あるいは、特定の社会的過程を増強させるのかしないのか、というような二者択一的な迫り方です」。しかし生命科学でそう単純な話はめったにない。「オキシトシンはさまざまな経路で神経回路に影響を及ぼすことが分かっており、全てのヒトに同一の経路で影響を及ぼしているわけではなさそうです」と。「我々がここで取り組んでいるオキシトシンの生物学は、途方もなく複雑なものです」
Nature ダイジェスト Vol. 12 No. 9より引用
Nature ダイジェストは専門家向きでしたね。要はオキシトシンはたくさんの複雑な働きがあり、まだまだ研究中ということだと言えます。
【オキシトシン】まとめ
オキシトシンは、幅広い動物種で保存されているペプチドホルモンの1つ。脳の視床下部で作られ、主に脳下垂体を介して血中に放出される。抗ストレス作用や摂食抑制作用を持つ。また、乳腺の平滑筋に作用して母乳の分泌を促したり、子宮の平滑筋に作用して子宮の収縮を促したりする。内在性のオキシトシンも妊娠・出産時に増加するため、「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」とも呼ばれている。オキシトシンは生理的な作用のみならず、社会行動にも関わると解明されている。子を世話する母性行動を起こす作用があり、出産経験の無いメスマウスにオキシトシンを投与すると母性行動が起こるなど、様々な動物種でデータが得られている。医薬品としては分娩を進めるため、分娩誘発や微弱陣痛、弛緩出血、流産などを適応とした注射薬として1950年代から販売されている。神経系や精神への作用は複雑で、未解明の部分が大きいものの、自閉スペクトラム症やうつ病などにもオキシトシンの機能不全が関わっているとされ、これらの治療薬やバイオマーカーの候補としても注目されている。
日経バイオテク 2023.03.15キーワードを専門誌記者がわかりやすく解説 オキシトシンとはから引用
オキシトシンの未来
私たちはリアル現代社会で生活していく中で、すでにオートマティックに体内で行われていることなのに、しくみを全て解明できていないと言うのは、どんな単純な人間であっても、とても複雑にできているというこのでしょうね。自治医科大学 医学部生理学講座 神経脳生理学部門尾仲達史教授のインタビューによるとオキシトシン研究の将来的展望の中で、脳の特性を明らかにすることで現代社会の課題解決に寄与できたら締めくくられています。中でも高齢化社会におけるケアの担い手が自発的な活動であるなら、他人へのケアの喜び=報酬につながる脳を持っているのだと思っていると見解がありました。日々訪問看護として介護支援を生業としている私にとっては、いつも感覚として感じていることのひとつです。少し違うのはケアを仲立として、私はそれを化学反応と呼んでますが、ケアの受け手とケアの担い手の間には相互作用があると実感していることです。お互いにしあわせでHAPPYなのです。特に要支援者・要介護者との関わりが家族の営みのように流れて、HAPPYを生み出すことをプロデュースし、無限のHAPPYシステムとして構築して地域や社会に貢献して証明してみたい❗️というのが私のシェアハウスの裏テーマ、もくろみなのですよん❤️
“誰かの迷惑になりたくない。”そんな介護のネガティブな側面をHAPPYな世界にリフレーミングできる場所、シェアハウス オハナなおうちのコンセプトのひとつです。
やっぱ、シェアハウスにしなぁ〜い?
《オハナな管理人日誌 2024.11.18》
国立社会保障・人口問題研究所(社人研)は12日、都道府県別の世帯数の将来推計を公表した。世帯主が65歳以上の高齢世帯のうち、1人暮らしの割合が北海道内では2050年に46.2%に達する。
2024年11月13日の北海道新聞朝刊より
少子高齢化が加速するという日本の社会の中で人口自体も2040年をピークに徐々に人口減少がおこると予測されています。これまでの予測より10年程早く単身高齢者世帯の割合に達するといえるでしょう。その頃には私も順調にいけば、高齢者であるわけですよ笑。高齢者であろうと、要介護者であろうと、自分の生き方として、どうありたいのかは個人に依ることです。未来予想図の通りに叶えられるとは限らないのも一理あります。しかし高齢者になったらどうしようと漠然とした不安でモヤモヤする位なら、今を大切に積み重ねて生きることが人生の物語のバックボーンとなり、高齢になりお世話が必要になったとしても、誰かの役に立ちたいという願いが幸せな未来につながるはずという私の思いは強くなるばかりです。
だから、『やっぱ、シェアハウスにしなぁ〜い❓』
AIと人とのやさしい関係
《オハナな管理人日誌 2024.11.19》
人と同じ感覚を持っている究極のロボットといえば、ドラえもんでしょう👍 猫型ロボットですが、喜怒哀楽があり、人の感情をも読み取り、社会性も持ち合わせています。タイムマシーンに乗り時代を行き来し、4次元ポケットには便利な道具がたくさん❗️どこでもドアがあればなあ…。ただ単に優しいだけではなく相手を思って叱ってみたりと、関係性の中から生まれる感情をも人と人とのそれとも遜色ないのですから、もしかしたら人よりも優秀なロボットなのかも知れません。まあ、フィクションですがね😅。ドラえもんレベルではないものの、AI人工知能という「人に優しい」というコンセプトの商品は珍しくなくなりました。一昔前にブームになりましたが、寂しさを紛らわすペット型ロボットや音声認識のぬいぐるみ、モバイル型ロボット電話、そして人の愛情を引き出す存在としてのロボットが商品化しています。 人に優しいAIとは、もはや私たちの快適な生活へのサポートだけには留まらず、人間の価値や感情を大切にするAIへと定義は拡大しているのですよ。
まとめ
バーチャルシェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。リビングルームにはコメント欄がありますので、何かリアクションしていただけたら励みになります。お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。