オハナな管理人日誌weekly 2024.10.16→10.22
Instagramで投稿中のオハナなおうちの『オハナな管理日誌』のweeklyバージョンです。ダイジェストというより、リライトや加筆をしていることが多いかもです笑。管理人のバイアスが100%かかっておりますが、在宅看護の枝葉としての読みものとして楽しんで頂けたら幸いです。
これからの過ごし方について
《オハナな管理人日誌 2024.10.16→10.22》
つじつまが合わず、いつもと違う行動をとるとき
▶︎せん妄のリアルなおはなし
ここまで、進行がんの7割以上の方におこるせん妄という状態のおはなしでした。
一般的には、がんといえば痛みが辛いというイメージが強いのではないでしょうか?しかし実際の支援の中でも、『せん妄』は困難になりうる症状です。せん妄の興奮を実際に目にして、ご家族はあまりの豹変振りに驚かれることも少なくありません。何度も何度も昼夜問わず、つじつまの合わないことを話され、介護する方が振り回されて疲弊される場面にも遭遇してきました。対応のヒントでもあったように、患者さんが休んでいる時に一緒にご家族も休みましょうという提言がありましたが、ご家族にもご家族の生活があり、昨今はお仕事をしながらの介護される方も多くみられます。なおのこと睡眠時間が削られると、かなり、しんどいですよね。だからと言って、介護側の都合でと、自責の念を吐露される方もいらっしゃいました。一方で、例えつじつまが合わない会話であっても、『生きている』を感じられるので、せん妄も生きている証だと捉えている方もいらっしゃいました。ひとくちにせん妄と言っても、それぞれの症状や程度があります。ご本人とっても、ご家族にとっても、在宅でのかけがえのない時間が、苦痛の思い出しか残らないのでしたら、お互いに不幸です。何を一番に大切にしていきたいのか、ご相談しながら在宅支援チームで一番良い対応を模索していきます。
のどが「ゴロゴロ」するとき
どうしてこのような症状が起こるのでしょう?
からだが弱ると、うとうとと眠りが深くなるようになります。そうすると、唾液が上手く飲み込めなくなるため、喉に唾液が溜まって「ゴロゴロ」する状態になります。この症状は、約40%の方に起こります。自然な経過のひとつです。
症状を和らげるためにこのような方法があります。
からだの位置を工夫します。
顔をしっかりと横に向け、上半身を少し上げます、どちらかの横向きの体位をとる場合もあります。
点滴の量を調整します。
ご家族と目的や効果について相談して決めていきます。
分泌物を減らす薬を使用します。
約40%の方に有効です。眠気が強まる場合があります。
分泌物を細い管で吸い取ります。(吸引)
分泌物の状態によっては、繰り返しの吸引が患者さんによって苦痛となる場合があります。吸引を行う場合にはよく相談して丁寧に行います
ご家族も見ていてつらいお気持ちやご心配になられると思います
「ゴロゴロ」は苦しいんじゃないの?
⚫︎深く眠っている場合は私たちが思うほど、強く苦しさは感じていません。
⚫︎表情などから見ていて辛そうであれば、一緒に確認しますので医師や看護師にお伝えください。
⚫︎苦しさがあるかどうかを注意深くみます。
おぼれるように息が詰まってしまうのでは?
そのようなことが起こらないように患者さんの呼吸の様子や分泌物の状態を観察します。そして体位や分泌物を減らす工夫をして、呼吸が分泌物によって妨げられないようにしていきます。
私たちにできることがないの?
⚫︎口の中に溜まったものを綿棒などでそっと拭ってあげてください。使用しやすい道具もありますので、看護師を一緒におこなってみてください。
⚫︎胸に手をあててやさしくさするのもよいです。
⚫︎症状がひどくなるようでしたら、早めに看護師にお知らせください。
吸引では楽にならないの?
一般的に分泌物を取り除いても、同じ状態になることが多いです。また、吸引することによる苦痛が強いことがあります、他の方法として、体の位置の工夫や、点滴の調節、分泌物を減らす薬の使用などがあります、患者さんにとってどの方法がよいのか一緒に考えていきましょう。
どのような対応が良いかは患者さんの状態によって違います。医師や看護師、ご家族一緒に話し合って、相談しましょう。
ご家族も見ていてつらいお気持ちやご心配になられると思います
入院中は24時間体制で看護されているので、ご自分で痰が出せない状況があると管を口や鼻から入れて、のどや気管から痰を吸引します。そのような状況があってもお家で過ごしたいなど、病院以外での生活を望まれる場合に、訪問看護ケアのご相談を受けることがあります。健康な成人の唾液量は、1日あたり1.0~1.5リットル程度で、私たちは元気なうちは意識せずに自然に飲み込んでいます。病気の影響で痰が増えることもありますが、体の衰弱とともに自然とできていたことが難しくなるので、なおのこと、のどが「ゴロゴロ」しやすいのです。実際には、痰の吸引はご本人の苦痛を伴う行為です。ケア中は辛くて思わず手で振り払いたくなるなるほどなのです。夜であれば眠りを妨げることにもなるでしょう。病院とは違い、在宅看取りの場においての、のどが「ゴロゴロ」することについては苦痛をなくすもしくは最小限にするにはどうしたらいいかと知恵をしぼります。ご家族や支援者の状況やご本人のご様子などを総合的に評価しながら、どんなケアが適切なのか模索していきます。ケアとしては、口腔ケアスポンジで口の中をきれいにしたり、お口の中の痰をかき出したり、歯医者さんでしてもらうようにお口の中にたまっている唾をご家族に吸引していただくこともありました。ずっと眠ったきりになってしまうと横向きで、少しおじぎをするような角度で頭の体位を整えると、自然と口外に流れることもあります。衰弱した体が点滴を受けつけられなくなると、手足がむくんだり、ゴロゴロが増えたりするので、点滴自体が辛さを引き起こすことがあるのです。多方面の角度から、様々な気持ちを踏まえてご相談させて下さい。
※引用文献:「緩和ケア普及のための地域プロジェクト:OPTIM study(厚生労働科学研究 がん対策のための戦略研究)」による、『これからの過ごし方について』
管理人のひとりごと
《オハナな管理人日誌 2024.10.20》
どんな秋が好きですか?
〇〇な秋とはよく耳にしますね。1番に浮かぶことはなんでしょうか?「芸術の秋」という言葉は、1918年に発行された雑誌『新潮』に「美術の秋」という表現が登場したことが由来です。この言葉は、秋の穏やかな気候が芸術活動に適していることから広まりました。秋は紅葉や収穫の季節であり、美しい自然を楽しむことができるため、芸術を楽しむ余裕が生まれるとされています。
管理人ミーは仕事以外の趣味としては(笑)、某ダンスを始めて…改めて振り返ると15年以上でしょうか。コロナ自粛もあったので、そこは薄かったですが、なんだかんだと長くなってきましたね~😅はじめたきっかけは、子供の学童イベントなのですが、その話をするとながぁーくなるので、またどこかでお話しできるといいですね。大人になってから学ぶこと、違う世界や新しい人とのつながりが楽しいですね。もうひとつ続けている理由は、仲良くしていたダンスつながりの友人が先に天国に行ってしまったことですね。彼女ともうひとりの友人と3人でずっと一緒に踊れると思っていました。彼女もそう思ってくれていたと思うので、私があちらに行ったときにまたご一緒できるように続けようって。亡くなったあとに次の世でまた会えるという考え方は、私たちのような看護師にとっても、グリーフ(悲嘆)を楽にする作用がありますね。
まとめ
バーチャルシェアハウス オハナなおうちは、みんなの居場所です。今日も楽しい時間をありがとうございました。会えてうれしかったです。いつでも寄ってくださいね。リビングルームにはコメント欄がありますので、何かリアクションしていただけたら励みになります。お気をつけてお帰り下さいね。また、お待ちしてます。